読みもの

患者さんのための機関誌「きよかぜ」

市民健診センター 科長 東 幸宏

今回は、当院の市民健診センターで行っている人間ドックにつきご紹介いたします。
人間ドックは、日本独自の発想で予防医学の観点から自覚症状の有無に関係なく定期的に病院・診療所に赴き、身体各部位の検査を受けて、普段気がつきにくい疾患や臓器の異常や健康度などをチェックする健康診断です。当院の人間ドックは「日本人間ドック学会」の1日人間ドック検査項目と判定区分に沿って標準的な人間ドックを提供するようにしています。判断の難しいとされる「心電図」「胸部レントゲン」「上部消化管X線検査(バリウム)」については2名以上の医師で読影し、可能なかぎり正確な判定を行う体制となっています。人間ドックは自費診療で健康保険の適用にはなりませんが、本年度から料金改正となり利用しやすくなりました。また、静岡市国保の特定健診や後期高齢者健康診査などの受診券等をお持ちの方、職場の福利厚生としての受診券等をお持ちの方は、より安い金額で受けることができます。また、職場によっては人間ドックの結果を職場に提出することにより、職場の定期健診を省くことができる場合があります。

病気の早期発見や予防は健康寿命(ヒトが心身ともに健康で自立して活動し生活できる期間)へ寄与するといわれています。仕事が多忙だったり、何かに打ち込んでいるとついつい自分の健康を気遣う間もなく日々を過ごしてしまいがちです。しかし、健康は失ってみると初めてそのありがたみが理解できるもので「あの時、検査を受けていれば・・・」「あの時、療養しておけば・・・」など後悔しないためにも人間ドックの受診をお勧めします。

現在の人間ドック学会の判定区分で、項目によっては、異常の度合いが軽度と感じられても判定「D2:要精密検査」の判定がついてしまうことがあります。しかし、その後の精密検査を受けた結果、異常なしとの結果が得られれば、安心できます。日常生活上の注意で元気にお過ごしできることも多々あります。早期に重大な病気をみつけることができる場合もあります。

これまで人間ドックを受けたことのない方はもちろんですが、毎年受けている方は、今後も継続して当院の人間ドックをご利用いただければと思います。

当院の人間ドックについてはこちら