診療科・各部門について

消化器内科

スタッフと専門領域

医師名 出身大学 医師免許取得年 専門領域・資格等
科長(統括科長)
窪田裕幸
浜松医科大学 平成2年 ・日本内科学会認定 認定内科医
・日本消化器病学会認定 消化器病専門医
・日本消化器病学会認定 消化器病指導医
・日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医
・日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡指導医
科長
髙柳泰宏
浜松医科大学 平成12年 ・医学博士
・日本内科学会認定 総合内科専門医
・日本消化器病学会認定 消化器病専門医
・日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医
医長
小池弘太
浜松医科大学 平成21年 ・日本内科学会認定 総合内科専門医
・日本消化器病学会認定 消化器病専門医
・日本消化器病学会認定 消化器病指導医
・日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医
・日本がん治療認定機構認定 がん治療認定医
・日本腹部救急医学会認定 腹部救急認定医
医師
芹澤亜紗美
浜松医科大学 平成26年 ・日本内科学会認定  認定内科医
・日本消化器病学会認定 消化器病専門医
・日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医
非常勤医師
池田 誉
金沢医科大学 平成17年 ・日本内科学会認定 総合内科専門医
・日本消化器病学会認定 消化器病専門医
・日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医

診療案内・外来表

はじめに

当院消化器内科は2023年8月現在、常勤医4名体制で日常診療に当たっております。我々の施設は消化器病関連の代表的学会である日本消化器病学会の認定施設と日本消化器内視鏡学会の指導施設に認定されています。

ところで、消化器とはいったい人間の体のどの部分を示すのか御存知でしょうか?消化器とは食物の通り道である口腔から食道・胃・小腸(十二指腸・空腸・回腸)・大腸(結腸・直腸)・肛門に至る消化管と肝臓・膵臓・胆道系(胆嚢・胆管)の総称であり、我々はそこに発生するあらゆる疾患の診断と、それらの疾患に対する内科的治療(内視鏡治療や薬剤を用いた治療等)を担っております。このように一口に消化器と言っても、それを構成する臓器は多数あり、それぞれの臓器に発生する疾患も多種多様で、治療法も多岐にわたります。我々は内視鏡・超音波・X線・CT・MRI等の画像診断装置を用いた疾患の早期診断と内視鏡手技を中心とした治療を手掛けています。

主な対象疾患

食道

胃食道逆流症(逆流性食道炎・バレット食道)、食道癌 、アカラシア、食道静脈瘤、食道カンジダ症等


胃・十二指腸

消化性潰瘍(胃潰瘍・十二指腸潰瘍)、胃癌、GIST、ヘリコバクター感染症、機能性胃腸症等


小腸

クローン病、小腸潰瘍、小腸腫瘍、腸結核等


大腸

大腸ポリープ、大腸癌、炎症性腸疾患(クローン病・潰瘍性大腸炎)、虚血性大腸炎、感染性腸炎、腸閉塞、憩室症(憩室炎・憩室出血)、過敏性腸症候群等


肝臓

B型・C型ウイルス性肝炎・肝硬変、原発性肝癌(肝細胞癌・肝内胆管癌)、転移性肝癌、原発性胆汁性胆管炎、自己免疫性肝炎、アルコール性肝障害、脂肪肝、非アルコール性脂肪性肝炎等


胆道系(胆嚢・胆管)

胆道結石症(胆嚢結石症・総胆管結石症・肝内結石症)、胆道癌(胆嚢癌・胆管癌・肝内胆管癌、胆道感染症(胆嚢炎・胆管炎)、胆嚢ポリープ、胆嚢腺筋腫症等


膵臓

急性膵炎、慢性膵炎、膵臓癌、膵のう胞性腫瘍等


検査・治療について

消化管疾患と膵臓・胆道系疾患については、内視鏡センターにて、上部消化管内視鏡(胃カメラ)、大腸内視鏡検査、超音波内視鏡、胆道系や膵病変精査のための胆膵内視鏡検査(ERCP)を行っています。また、これまで暗黒の世界と言われていた小腸も小腸内視鏡の導入により小腸疾患の診断と治療が可能になりました。内視鏡を用いた治療手技として、胃十二指腸潰瘍や食道胃静脈瘤破裂などの消化管出血に対する緊急止血術、ポリープに対するポリープ切除術(ポリペクトミー)、早期の食道癌・胃癌や大腸腫瘍に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR・ESD)、総胆管結石の内視鏡的結石除去術や胆管・消化管の悪性腫瘍による通過障害に対するステント留置術などを行っています。

若年者に多く発生し、しばしば難治性である炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)に対しては、各種薬物治療に加え、インフリキシマブ・アダリムマブ・ゴリムマブ・ウステキヌマブ・ベドリズマブといった生物学的製剤を用いた抗サイトカイン療法、アザチオプリン・タクロリムス等の免疫抑制療法、炎症を惹起する血液中の白血球を取り除く白血球除去療法といった特殊治療も行っています。

肝疾患については、B型慢性肝炎~肝硬変に対しては核酸アナログ製剤を用いた抗ウイルス療法、C型慢性肝炎~肝硬変に対しては、長年にわたり治療の中心を担っていたインターフェロン注射に替わり、平成26年末に保険適用になったウイルスに直接作用する経口剤による治療を積極的に行っています。C型についてはこの8年間で300名を超える患者さんに経口剤治療を行い、ほぼ全ての患者さんのウイルスを排除することができました。また、肝細胞癌に対しては、ラジオ波焼灼療法(RFA)や経カテーテル動脈塞栓術(TACE)等の局所治療や経口抗がん剤による全身治療を積極的に行っています。

また、各種消化器癌で内視鏡治療や外科的治療の適応にならない進行癌に対しては、診療ガイドラインで推奨されている化学療法(抗がん剤治療)を積極的に行っています。

実績

  2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
上部内視鏡検査(総数) 1,789 1,717 1,462 1,607 1573
生検 324 304 249 282 240
内視鏡的止血術 115 85 60 74 73
内視鏡的粘膜下層剥離術・粘膜切除術 19 26 16 17 15
食道胃静脈瘤硬化療法・結紮術 17 14 5 11 2
超音波内視鏡 43 15 11 16 9
経皮内視鏡的胃瘻造設術 19 26 22 23 23
上部消化管ステント留置術 7 16 22 21 12
ERCP(総数) 190 171 159 142 171
内視鏡的乳頭切開術 57 63 52 60 62
内視鏡的経鼻胆道ドレナージ術 31 27 35 76 25
内視鏡的経鼻胆嚢ドレナージ術 2 3 2 2 6
内視鏡的胆道チューブステント留置術 31 33 17 30 35
内視鏡的胆道メタリック ステント留置術 11 17 8 14 21
内視鏡的膵管ステント留置術 16 8 5 5 6
大腸内視鏡(総数) 1,142 1,166 973 1,057 1,011
生検 158 142 129 151 116
内視鏡的ポリペクトミー術 204 245 167 276 215
内視鏡的粘膜切除術 132 103 137 190 165
内視鏡的粘膜下層剥離術 10 12 11 10 4
大腸ステント留置術 21 17 26 14 17
ラジオ波焼灼療法 7 6 8 9 3
肝生検 4 6 4 2 3