診療科・各部門について

小児科

スタッフと専門領域

医師名 出身大学 医師免許取得年 専門領域・資格等
病院長兼科長
上牧 務
秋田大学 昭和63年 【専門領域:小児内分泌】
・日本小児科学会認定 小児科専門医
・日本小児科学会認定 認定小児科指導医
・日本医師会認定 産業医
・日本小児科学会 代議員
・保育士
科長
西田光宏
慶應義塾大学 平成11年 ・日本小児科学会認定 小児科専門医
医師
橋本伸弘
聖マリアンナ
医科大学
平成27年 ・日本小児科学会認定 小児科専門医
・日本小児科学会認定 出生前コンサルト小児科医
医師
水谷祐喜子
神戸大学 平成27年 ・日本小児科学会認定 小児科専門医
・日本小児科学会認定 出生前コンサルト小児科医
・日本周産期・新生児医学会認定 NCPRインストラクター
・日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医(小児科)
医師
忽滑谷直美
香川大学 平成31年  
医師
阿久津朱伽
東京女子医科大学 令和2年  

診療案内・外来表

はじめに

当院の小児科は静岡市の小児医療の中核施設として、感染症などの一般小児科、乳児健診・予防接種に加え、アレルギー疾患・内分泌疾患・循環器疾患・腎疾患・神経疾患などの専門医療を行っています。
整形外科・耳鼻科・皮膚科・口腔外科などとも連携しており、入院する場合は小児病棟に入院していただきます。全身管理が必要な場合は小児科も併診しています。
小児科専門医が4名、新生児蘇生法(NCPR)のインストラクターも在籍し、地域の小児医療の質の向上にも努めています。
入院に際しては専任の病棟保育士が在籍し、入院中のお子さんとご家族の皆様が少しでも安心して過ごしていただけるように気持ちに寄り添いながらサポートをしています。血液検査やMRIやCTなど初めて行う検査に不安があるお子さんには事前に絵などを用いて説明し心の準備ができるようにしています。病棟にはお子さん用のプレイルームも併設しており、入院中のお子さんの心のケアや生活支援にも力を入れています。

お子さん用検査マニュアル (こちらをクリック↓)

主な対象疾患

    • 各種感染症
    • アレルギー疾患
    • 循環器疾患(川崎病含む)
    • 内分泌疾患
    • 腎疾患
    • 神経疾患
    • 新生児医療(在胎34週以降の早期早産児や新生児)

午前の一般外来では主に発熱やせき、おなかの症状などの小児急性期疾患やアレルギー症状の初診、学校健診や乳幼児健診で異常を指摘されたお子さんの初診を行っております。8時半から11時半の間に受診していただければ予約なしでの受診が可能です。ただし、当院受診歴がないか、長期受診がない場合は子ども医療費以外に初診・再診時の特別料金を頂くことがありますので、なるべくかかりつけ医様からの紹介状をご持参ください。また他院にかかられている場合はおくすり手帳、またはお薬の内容が記載された用紙や、検査結果についてもご持参いただけると、それを踏まえた上での必要な検査や診断の助けになります。

専門外来について

■心臓外来 月2回(第1・3火曜午前)

心室中隔欠損症や心房中隔欠損症などのフォローや川崎病のフォローを主に行っています。超音波(エコー)の検査や心電図検査、胸のレントゲンの検査を必要時に合わせて行い、慶應義塾大学の小児循環器専門医が診療にあたっています。事前の診察予約が必要なため、平日午前中の一般外来を受診いただいた後必要があればご紹介させていただいております。

■神経外来

小児神経専門の先生をお招きし、診療にあたっていただいています。
てんかんを疑った際の脳波の読影やてんかんの方のフォローをお願いしています。
事前の診察予約が必要なため、平日午前中の一般外来を受診いただいた後必要があればご紹介させていただいております。

■小児内分泌代謝外来

内分泌外来は体でつくられるいろいろなホルモンの病気を診ていく外来のことです。身長の伸びが悪いお子さん、二次性徴が遅れている(胸がふくらんでこない、初潮がこない、声変わりがないなど)お子さんを主な対象にしています。受診をご希望の場合も、一旦平日午前の一般診療でご相談いただき、必要なホルモン検査などを済ませておくことで、よりスムーズに診療が進む場合がございます。まずは相談したいという保護者の方にはファックス相談も行っていますのでご利用ください。


低身長のお子さん
低身長のお子さんの外来は、開業医の先生方からの紹介も多く、幼稚園、保育園、小中学校の養護の先生方との連携も充実してきました。治療ができる患者様をひとりでも多く見つけてあげることが大切であることを実感しています。病的な低身長でなくてもご家族がご心配であるような場合は外来で資料を使って説明をさせていただきますと皆様安心してお帰りになられます。ぜひ、一度小児科を受診してください。

■腎臓外来 月に1回(第2金曜午前)

学校検尿の異常 (血尿、タンパク尿)、溶連菌感染やIgA血管炎罹患後の腎炎、IgA腎症、ネフローゼ症候群、肉眼的血尿、膀胱尿管逆流症(VUR)、水腎症、多発性嚢胞腎(ADPKD/ARPKD)、慢性腎不全、低形成/異形成腎などの疾患を対象としております。また、ご家族の中に腎疾患を患う方が多く心配、などの相談も受け付けております。当院では一般的な尿検査に加え、超音波検査、膀胱や尿道の形態異常、膀胱尿管逆流の有無を確認する排尿時膀胱尿道造影(VCUG)、腎臓の形や機能の左右差、腎臓の傷を確認するための核医学検査(DMSAシンチグラフィ)を行うことが出来ます。腎生検や泌尿器科的治療は当院では実施していないため、必要な症例はこども病院などの高次医療機関へご紹介いたします。受診をご希望の場合は、他の平日午前の一般診療でご相談いただき、必要な検査を済ませておくことで、当日よりスムーズに診療が進む場合がございます。

■アレルギー疾患

アトピー性皮膚炎や食物アレルギー、気管支喘息、花粉症、通年性アレルギー性鼻炎、慢性蕁麻疹などの小児アレルギー疾患の診療を行っています。初回は平日午前の一般診療に受診していただき、その後のフォローについては担当医とご相談いただき、午後のお時間も可能です。アトピー性皮膚炎は乳児期の一時的な湿疹もあれば、定期的にお薬が必要なものもあります。肌をきれいにすることで、食物アレルギーの発症リスクを抑えられる可能性があり、肌のコントロールはとても大切です。当院ではお薬の塗り方やスキンケアの指導を行います。食物経口負荷試験は平日の午前中に来院していただき、入院で行っています。歯科麻酔等薬剤アレルギー疑いに対する負荷試験も行っています。花粉症やダニによる通年性アレルギー性鼻炎の治療として舌下免疫療法の新規導入も可能です。(詳しくはこちらをご覧ください)血液検査では項目がないような食品などにアレルギーがある可能性の方には皮膚テストを適宜行っています。また喘息の診断のために呼吸機能検査も適宜行っています。

発達外来

早産や低出生体重児で出生されたお子さんの退院後の発達フォローを行っています。早産のお子さんでは予定日から何か月経過したかで発達の進み方をみてあげたほうがいいことがあり、一般的な乳児健診よりも時間を取って担当医がついてフォローを行っています。
また、正期産でお生まれになった後も身長や体重の伸びがゆっくり、言葉が遅い、落ち着きがないなどお子さんの体格面、精神面での発達が気になる、または学校健診や乳幼児健診で指摘されたお子さんに関しても初回は午前中の一般外来を受診していただき、フォローを行っていきます。精神面での発達が気になる場合には、小児の発達を専門にみる医師が月に2回診察枠を設けているためご紹介させていただくことがあります。

予防接種外来、乳児健診外来

予防接種は毎週月曜と木曜午後に行っており、乳児健診は毎週火曜と金曜午後に1カ月・4カ月・10カ月健診を行っています。

予防接種受診時の持ち物
予防接種シール、母子手帳、診察券


乳児健診時の持ち物
乳児健診の受診券、母子手帳、診察券

※診察券をお持ちでない方は電話予約の際の指示に従ってください。

小児科の予約について

1か月健診、4か月健診、10か月健診、予防接種は、すべて電話で予約することが可能です。
専門外来は、まず電話にてお問い合わせください。

予約専用ダイヤル:054-336-1388
受付時間:午前9:00~10:30

※当院受診が初めての方で予防接種を希望される方:上記予約専用ダイヤルにお問い合わせください。

小児科インフルエンザ予防接種予約について

インフルエンザ予防接種の詳細はお知らせをご覧ください。予約はWebとなります。

診療・治療実績

【入院疾患内訳】

病名 2019 2020 2021 2022 2023
川崎病 9 7 9 14 21
喘息(喘息性気管支炎含む) 108 57 60 66 82
熱性痙攣 71 41 44 54 96
食物アレルギー負荷試験 11 9 14 34 65
肺炎 51 11 3 10 28
尿路感染症 13 7 7 3 11
虫垂炎 7 4 4 4 1
新生児疾患 127 102 151 101 79

小児科専門医の取得をめざす初期臨床研修医のみなさんへ

静岡市立清水病院小児科では患者さまやご家族、そして開業の小児科の先生方に頼られる存在になる事を目標に、日々、学会、研究会に積極的に参加し、貴重な症例は大学スタッフに相談するなどレベルアップに努めています。
当科は慶應義塾大学、静岡県立こども病院の連携病院になっていますので、それぞれの専門医研修プログラムに応募していただければ当科で研修を受けることができます。当科は清水区の基幹病院ですので、症例も多く症例要約を作成するための30症例は自然に経験することができます。小児科専門医を取得するために必須の論文作成の指導も行います。気候は温暖、食べ物もおいしい清水で小児科専門医をめざしませんか。
[求人情報はこちら]

詳しいことは以下へお問い合わせください

教育研修・病院事業管理室室長 小児科 上牧 務
メールアドレス kamitom@shimizuhospital.com

研究報告

よみもの

小児内分泌外来のファックス相談について

身長の伸びや二次性徴の時期は個人差があるために一般の人にはわかりにくいものです。「わざわざ病院にいってまで相談するのは大変だ」「学校や塾が忙しくて病院に行く時間がない」という声があるのも事実です。当院の小児内分泌外来ではファックスによる相談を行っています。

ファックスをするときはお子様の生年月日、現在の身長、体重、両親の身長を記入してください。二次性徴のご相談は生年月日と現在悩まれていることを具体的に記入してください。こちらから受診が必要かどうか判断し連絡いたします。いずれの場合も必ず住所をご記入ください。お返事は原則封筒でいたします。その際病院の受診が必要な方にはそのような案内も同封いたします。

ファックス番号:054-334-1173

くれぐれも番号の間違いのないようにご注意ください。

研究報告

<学会及び研究会>

   
2022・4 第125回 日本小児科学会学術集会
一般市中病院の小児科を受診した肥満患者の背景と治療効果:71人の検討
2021・10  第54回 日本小児内分泌学会学術集会 WEB
GnRH agonist投与後にKaufmann療法を行い、卵巣腫瘍の予防を試みた46,XX古典型先天性リポイド副腎過形成証
2021・6           第152回 日本小児科学会静岡地方会
出生後の聴診を契機に発見された先天性横隔膜ヘルニアの1例
2021・3 151 回 日本小児科学会静岡地方会
蛋白漏出性胃腸症の1歳女児例
2019・11 第150回 日本小児科学会静岡地方会
吐下血を主訴に受診したIgA血管炎の1例
2019・6 第149回 日本小児科学会静岡地方会
母乳からGBSが検出された遅発型GBS感染症の1例
2019・4 第122回 日本小児科学会学術集会
「予防接種誤接種アラート」の解析と当院での対策
2019・3           第148回 日本小児科学会静岡地方会
成長率低下の精査中に偶然発見された視床下部毛様細胞性星細胞腫の1例