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病気のお話し

 緑内障発作とは、あるとき突然眼圧が極端に高くなり、ひどい頭痛、眼の痛み、かすみ、充血といった症状が起こります。最初はあまりにも激しい頭痛で、ときに吐き気もあるため、脳外科などを受診される場合もあります。

 この発作は眼科で処置をしなければ治らず、長時間経過すると失明に至ります。主に中高年女性で遠視の人に起こりやすく、眼の中を満たす房水の排出路が狭い眼は、瞳孔が開いたときや水晶体が前方に移動して、房水が排出困難になり、眼圧が急上昇します。

 急に目がかすんだり、眼痛がひどいときは緑内障発作を疑うことも大切です。虹彩にレーザーで穴を開けたり、白内障手術することで治療できます。また、レーザー治療は発作時だけでなく、起こりやすい眼に予防的に施行することもできます。

 発作が起こりやすい眼かどうかは眼科診察でわかりますので、心配な方は一度受診をおすすめします。また、他科で処方される薬や市販薬の中には、緑内障の方は服用しないでくださいと注意がありますが、この急性発作をおこす可能性があるからです。

眼科 科長 長田 康介