読みもの

病気のお話し

 ここ数年、フレイル(高齢者での運動能力が低下し、転倒・骨折のリスクが高い状態)が増加し、2020年度版「日本人の食事摂取基準」ガイドラインでは高齢者のフレイルへの対策と、生活習慣病の重症化予防が大きなテーマです。

 年齢別に詳細な目標値が設定されています。例えばBМI(体格指数:体重(kg)÷身長(m)²)は、65才以上で21.5~24.9が目標となり、それより太りすぎ・痩せすぎの方は死亡率が上昇します。また、65才以上のたんぱく質の摂取推奨量は男性60g女性50gが目安となります。脂肪分は摂取エネルギーの20~30%、炭水化物(糖類)は50~65%が目安です。さらに高血圧症・脂質異常症・糖尿病・慢性腎疾患の4疾患は、特に栄養素との関係が明らかな生活習慣病としての栄養指標が示されています。食事は日常的なものですがしっかりした栄養管理が健康寿命を延ばすと考えられます。

 いつまでも健康でいられますように、具体的な食事の指導をさせて頂きますので、痩せている方・上記4疾患の心配のある方は、各診療科を介して栄養科にご相談ください。

栄養サポートチーム(NST) 医師 平山 一久