読みもの

病気のお話し

特発性正常圧水頭症(iNPH)とは、脳の中の脳室と呼ばれる空洞の部分(脳脊髄液が流れている部分)に脳脊髄液が溜まることにより、脳室が拡大し脳が徐々に圧迫され、
 ①精神活動の低下(認知症)
 ②歩行障害(小刻み歩行)
 ③尿失禁(頻尿や尿漏れ)
などの症状が出現する病気です。60才代以降の男性にやや多いようです。

 最近は、手術で治る認知症としても注目されています。認知症のうち約8割はアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症ですが、約5%はiNPHが原因と言われています。加齢に関わる何らかの要因により脳脊髄液の流れや吸収が妨げられることが原因と考えられています。

 カテーテル(管)を体内に埋め込み、脳室に過剰に溜まった脳脊髄液を腹腔(お腹の中)に流すことによって、脳室のサイズを元に戻して脳の機能を正常化する「脳脊髄液シャント手術」により症状の改善が期待されます。

 上記の症状があるが原因がはっきりしない場合、すでにアルツハイマー病やパーキンソン病として治療を受けているが症状が改善しない場合は、iNPHを疑い、神経内科や脳神経外科を受診し、専門医にご相談されることをお勧めします。

脳神経外科科長 福地正仁

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