読みもの

病気のお話し

私が脳神経外科診療科長として清水病院で診療を始め、2年が経過しました。私は脳神経外科認定医、日本救急学会専門医としてこれまで2500例以上の手術を手がけ、クモ膜下出血の手術は約600例、手術にいたらなかった患者さんも含めますと800人以上のクモ膜下出血の患者さんを治療してきました。クモ膜下出血以外でも、慶応大学脳神経外科で頭蓋底脳腫瘍を主とした脳腫瘍の手術を数多く手がけてきました。

クモ膜下出血の患者さんは突然の頭痛で発症し、一度出血してしまうと約20%の患者さんは手術もできない重症例となってしまいます。そのためできる限り出血する前に発見し、出血を予防することが重要です。現在ではMRやCTなどの非侵襲的血管検査で、出血前に動脈瘤を発見できます。

更に重要なことは、本格的な出血の3~5日前に前兆出血という軽度の出血を伴う患者さんが少なからず存在する事です。その患者さんたちは、ただの頭痛や風邪と思い込み、鎮痛剤や風邪薬で我慢しているうちに本格的な出血を起こして重症となってしまいます。つまり重症な患者さんの中には、本来なら軽症なうちに治療可能な方が含まれているということになります。突然の頭痛の場合、軽度の頭痛であっても安易に頭痛や風邪と片付けてしまうことは危険です。

普段と違うガンガンする様な頭痛が突然始まったという場合は、ぜひ脳外科を受診してください。

診療部長 兼脳神経外科診療科長 藤井 浩治

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