病気のお話し

血管外科を知っていますか 下肢静脈瘤について

 

 血管外科という診療科を皆さんご存知でしょうか。心臓血管外科とは異なり、末梢の血管病変(動脈、静脈、リンパ系等)を専門に扱う診療科のことです。従来、血管病変を専門に扱う診療科は日本では少なく、血管外科自体も一般の方にはあまり知られていませんでしたが、近年いろいろな領域でその必要性が認識され、注目を集めるようになってきています。今回は、血管外科が扱う中で最も代表的な「下肢静脈瘤」についてのお話をします。
 下肢静脈瘤とは、下肢の静脈が浮き出ている状態で、立ち仕事の方や女性の方に多く見られる疾患です。代表的な症状としては下肢のだるさ、むくみ等がありますが、重症の場合、皮膚がただれたり、湿疹が治りにくいなどの症状が出ます。自然に消えることはなく、長年の経過で静脈の拡張は少しずつ進行し近年ではエコノミークラス症候群の危険因子の一つとしても注目されています。
 治療ですが、静脈瘤は静脈弁が壊れるためにおこる病気で、飲み薬では治りません。保存的治療として自覚症状の改善および進行を防ぐ弾性ストッキングによる圧迫療法、軽い症状に対しては硬化療法、重症なものに対しては静脈抜去手術が行われます。治療方法には様々な選択肢があり、患者様の状態、ご希望により外来治療から入院手術(2泊程度)で対処が可能です。静脈瘤でお悩みの方は一度血管外科の受診をお勧めします。

 

救急センター診療科長兼外科診療技監 山崎 將典

 


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