たかが尿検査、されど尿検査
昨今、新聞紙上、TVニュースなどでハイテク医療機器導入の話題をよく見聞きしますが、安価で着実に成果を出しているのに話題にも上らない検査があるのを皆さんはご存知ですか?
紙コップに尿を採ってスティック状の試験紙を漬け「う〜む、糖が出てるねぇ。」とか言われ、罹りつけの先生に難しい顔をされる・・そう、尿検査です。
尿検査は数ある検査の中でもっとも手軽に実施でき、痛みも伴わないことから診察前検査として採用されていますが意外と検査内容までは知られていません。
当院を例に上げると、尿に漬けた試験紙は機器が判定し、人間が判定した場合の誤差を極力除いていますし、その後に別の機器で尿に含まれている赤血球・白血球・上皮細胞の数を測定します。更に両測定機器で異常があったものは尿を遠心して内容物を染色し、顕微鏡下で確認をします。その結果全体の約1.5%に癌細胞が見つかります。早期発見というわけにはいきませんが、まったく別の理由で来院して泌尿器系の癌が見つかることも特別珍しいことではありません。
私達、臨床検査技師が取組む検査も一昔前とは大きく様変わりし、より専門的になっています。診療点数上は小物あつかいで収益もなかなか上がらない尿検査ですが大物に引けを取らない検査実績が隠されているのです。
まさに「たかが尿検査、されど尿検査。」ですね。
検査技術科科長 藤田 雄一
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